眼球喰らいの四肢なき女

玻璃に刺されし眼球を、
喰らう女に四肢は無し。
手ばかり独り、蠢き這う。

片方に侍れりしき少女の、
隻眼なるいと甲斐甲斐し。
少女が利き眼の終わりに見しは、
笑みの姿の銀の匙。

訪う来客。の幹登り、
頬に触れたる女の指先。
に浮かべし笑み、
慈しみの愛撫となり降る。

人形が如く忠実なる、
四肢持つ少女、命を受け、
机上の機器り、
容に見する情やはあらむ。

他所に目を遣る男の一物、
なき手が仕置きする。
されど今は制止せられて、
男が腕に振り落とされり。

男を映す少女の眸。
揺れ動くことなき
無声映画の美しさに似て、
男の欲を胎ませた。

再び触れたる女の手。
両の脚とひとつを捕らえ、
拒絶そらせぬ男の諦め。
かくして彼、果てを見ぬ。