5月は若芽。

眠れる瞼に
被さるは土
雨の匂いを詰め込んだ
体中が濡れていて
私はもう窒息寸前

数多の夜を
私はこうして生きてきた

眠れる瞼に
指すのは何
痛むほどの強い眩しさ
体全てが刺激され
私はもう爆発寸前

眸を開けて
生まれて初めて空を見た


私を見下ろす少女がひとり
真面目な顔して立っている
おんなじあおだと
私の目を見て彼女は云った
その一言を、
私は決して忘れない