凪と波

私の黒い髪は、
いつまでも長くならない
ショートカットのまま
死んでいくのかしら。

僕の肌の色は、
日に焼けたとしても白く
いつまでもこのままで
生きなきゃいけない。

長い髪のに、
ある日私は出会った
彼女は私の理想の姿をしていたわ

小麦肌のに、
ある日僕は出会った
彼は僕が求める全てを持っていた

私たちは同じ
悩みを抱えて
会うべくして出会ったの
僕はこれを運命と呼ぼう

余りある私と
足りない僕を
繋ぎ合わせて、
ひとつになる。

そして生まれた淡の島
僕が身籠もり産んだ
両の性を孕みつつ
選ぶ事の出来る性