双戀

夕轟の胸はいつも
転心へと転覆する
全ては彼次第で
哀しみの時雨心地
頬に滲む眸影
彼女と逢うのが早すぎた

私と彼の間に入って
む気ならば
決別をあげる
那由他
かしましい声は
聞きたくない

生まれた時から僥倖の仲
繋いているのはこの世の紐帯

心を騙る一曲
通用するのは彼以外
本当を暴くただひとり
心掟帰趨の先に
彼女の赤心
透けて見える快さ

400と4の外側に
秋の風は吹くことなく
に映るは烏衣